「わたしの父の家」
イエスが十二歳の時、例年通り両親は祭りの慣習にしたがってエルサレムに上りました。この年は初めて、イエスも一緒に連れて上りました。祭りの期間を過ごしてから帰路につきましたが、少年イエスはエルサレムにとどまっていました。
都への往復の道は、町単位・村単位で移動します。両親は、イエスも村の子どもたちの中で一緒に遊びながら帰っているに違いないと思い、一日進みました。けれども、夕方になっても自分たちのもとに戻って来ないので、親族や知人の中を捜し回りましたが見つかりません。
エルサレムまで引き返すことになりました。見ると何と、エルサレム神殿でラビ:教師たちの真ん中に座って、イエスがラビたちと問答してるのです。イエスが投げかける質問や、ラビたちに対する答えを聞いた人たちはみな、イエスの知恵と答えに驚いていました。
12歳になったイエスは、ご自分と父なる神の関係について十分に理解していました。父なる神から与えられた使命に乗り出す心構えができていたのです。12歳になった時にイエスは、地上の父ヨセフの大工の仕事を受け継ぐ見習いを始めましたが、天のお父さまのひとり子であるイエスは、父なる神の働きを受け継ぐ訓練をも始めたのです。それが「わたしが自分の父の家にいる」という意味です。
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