11月2日 主は変わることがない

【主】であるわたしは変わることがない。《マラキ書 三・6》

私たちにとって幸いなことがある。あらゆる「いのち」は変化する。人生も同じように変化する。そのような中で、移り変わりをもたらす力から完全に自由なお方、何の変化も受けないお方が、一人だけおられる。何と喜ばしい知らせであろうか。このお方の心は、決して変わることがない。このお方の額には、しわが刻まれることもない。

他の全てのものは変化して来た。また、全てのものは変化している。太陽は、年々暗くなっている。この世界は、少しずつ古びている。着古した衣服の整理が既に始まっているように、天と地は間もなく過ぎ去る。そうである、着物のように次第に古くなり、やがて朽ち果てるのである。しかしただ一人、不死のお方がおられる。このお方が生きておられる年月に終わりはなく、ご人格が変化することはない。

船乗りは、何日も荒波に弄ばれた後、揺るぐことのない大地を再び足が踏みしめる時、大きな喜びに満たされる。同じように、この悩みの多い人生は、波のように全てのものが揺れ動き、変化する。その只中で、自らの信仰の土台を「【主】であるわたしは変わることがない」という真理の上に置いた時、クリスチャンは満足を味わう。クリスチャンが味わう満足は、船乗りが味わう大きな喜びに似ているのである。

錨がしっかりと船を固定するようになれば、船に安定感を与える。クリスチャンが抱く希望は、この栄光の真理にしっかりと根差すようになった時に生ずる。錨が船に安定感を与えるように、この真理はクリスチャンに安定感を与える。神には「移り変わりや、天体の運行によって生じる影のようなものはありません。《ヤコブ 一・17》」神のご性質はことごとく、昔も今も変わることがない。神の御力、神の知恵、神の正義、神の真実、これら神のご性質が変わることはない。神は、常にその民の避け所であり、苦難の時の砦であった。今も尚、神の民の確かな助け主であられる。神は、ご自身の愛においても変わることがない。神は、「永遠の愛」をもって御民を愛して来られた。今は、これまで以上に御民を愛しておられる。そして、この地上のあらゆるものが、最後の大いなる火によって燃やされる時、神の愛は、地に下りた露のように新鮮で、初めと何ら変わることはない。

神が変わることがないという保証は、何と尊いことであろうか。神の摂理は、車輪のように常に回転し、前進している。しかし、摂理という車輪の軸は、永遠の愛である。

「死と、世の移り変わりは、常にせわしく働いている。 / 人は朽ち果て、時代は変わる。 / しかし、神の憐れみは決して衰えることがない。 / 神は知恵であり、神は愛である。」

注:「摂理」とは、神が介入してくださり、神の目的や計画に向かって、不思議な方法で人が導かれることを指す。

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