1月13日 愛する者への神の懲らしめ

船団をつくり、……行こうとしたが、行けなかった。船団がエツヨン・ゲベルで難破したからである。《列王記 第一 二十二・48》

かつてソロモンは、アカバ湾のエツヨン・ゲベルに船団を造った。そこからアラビア半島西南のオフィルへ行き、金を取り、無事に帰って来た《Ⅰ列王 九・26~28》。しかし、この度ヨシャファテが作った船団は、オフィルには行けなかった。神の摂理により、一人は成功し、一人の望みは挫折に終わった。要件も同じ、船団を造った場所も同じである。偉大な支配者である神は、それぞれに全く異なったことをなさったが、それぞれの導きは善であり、賢明なのである。

私たちはこの聖句を深く覚え、主の恵みをたたえる者でありたい。一方は、エツヨン・ゲベルで難破した。もう一方は、この世の祝福をもたらした。何が違うのか。それを探り求めるべきである。

とかく自分独りだけが特別に激しい試練に会っているように考えてしまう。失ったものの大きさをくよくよとつぶやいてみたり、他人の成功を妬んでみたりする。そうであってはならない。ヨシャファテのように私たちの計画が失望に終わっても、私たちの存在は、主の目には尊いのである。

ヨシャファテの失敗の原因は、何か。そのことに注目することで、良い明察を得られる。神の民は苦悩を経験する。その根源は、ヨシャファテの失敗の原因と同じである。彼は主の御前に罪深い一族と同盟を結び、罪人の仲間に加わった。これが根源的な原因である。並行記事である《Ⅱ歴代誌 二十・37》には、次のように書かれている。主は一人の預言者を送り、ヨシャファテに語られた。「あなたがアハズヤ(北イスラエル王国の悪王)と同盟を結んだので、【主】はあなたが造ったものを打ち壊されます。」その通りのことが起こった。ヨシャファテは、「この出来事は、私に祝福を賜って来られた父なる神の懲らしめである。が同時に、神の祝福である。私は、主からの幸いを得たのである」と認めた。何故か。《Ⅰ列王記 二十二・49》には、ヨシャファテが自分の家来に、悪王アハズの家来と一緒の船に乗ることを禁じているからである。

ヨシャファテの経験が、多くの神の民に教訓と警告を与えるものなることを、神に願い求めようではないか。不信者と事を共にすることを避けよ、という神からの警告である。なぜ、多くの神の民が悲惨な生涯を送るのか。この世の人々と結婚したり、自分で人生の道を選択したり、この世とくびきを共にしたりすることが、その原因である。

主よ。私たちが主を愛し、主のように聖潔で、悪も汚れもなく、罪人から分離した者となることが出来ますように。もしそうでなければ、私たちは「【主】はあなたが造ったものを打ち壊されます」という声を、何度も聞くことになるのです。

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