神はヤコブに仰せられた。「立って、ベテルに上り、そこに住みなさい。そしてそこに、あなたが兄エサウから逃れたとき、あなたに現れた神のために祭壇を築きなさい。」《創世記 三十五・1》
神さまはヤコブにおっしゃいました。「立ってベテルに上れ」。ヤコブは当時シェケムという所に8年間住んでいました。ヤコブは以前、ベテルという所で神さまに約束したことがあります。「神が私とともにおられて、私が行くこの旅路を守り、食べるパンと着る衣を下さり、無事に父の家に帰らせてくださるなら、【主】は私の神となり、石の柱として立てたこの石は神の家となります。私は、すべてあなたが私に下さる物の十分の一を必ずあなたに献げます。《創世記二十八・20~22》」 けれどもヤコブは、この約束をまだ行っていませんでした。ヤコブと家族が今いるシェケムに住み続けることは、神さまの御心ではありませんでした。シェケムに住んでいる間、ヤコブには大きな問題が起こり、シェケムの人々の恨みを買い、村を追われることになりました。
ヤコブは家族をみな集めた後に、「ベテルに上り、祭壇を築きなさい」という神さまの命令を行うために、悔い改めました。第一に、異国の神々の偶像を捨てました。第二に、自分の心を神さまに対し純粋にしました。第三に、着物を着替えました。ベテルとはヤコブの生涯の中では象徴的な意味を持っている場所です。ベテルに帰るというのは、信仰を新しくすることであり、また熱かった神さまに対する愛を取り戻すことです。私たちが悩み、苦しみ、失望する時、以前、神さまから頂いた恵みを思い出すことは、とても重要です。ヤコブは神さまのみことばに従いました。神さまはヤコブの決心をご覧になって、彼を祝福してくださいました。
今からは神さまの御心の通りに生きることを心に決めたヤコブを祝福してくださる神さまは、シェケムの人々がヤコブと家族を追いかけて来て、襲うのを防いでくださいました。ヤコブと家族が祝福の地に安心して帰れるように導いてくださいました。そして以前、神さまがヤコブに約束してくださったみことばを、もう一度語ってくださいました。ヤコブの名がイスラエルという名に変えられたのは、もう昔の事でしたが、神さまはそこでもう一度、「あなたの名はヤコブである。しかし、あなたの名は、もうヤコブとは呼ばれない。イスラエルが、あなたの名となるからだ《創世記三十五・10》」と語ってくださいました。神さまは、ヤコブをイスラエルと呼ばれました。イスラエルとは神と共に戦い、勝利するという意味です。ヤコブは神さまと共に勝利する者となるのです。神さまはご自分の約束を、ご自分の全能の御手をもって、ヤコブの上に成し遂げると保証してくださいました。このみことばにより、ヤコブの信仰は新たにされ、強くされました。神さまはおっしゃいます。「わたしは全能の神である《創世記三十五・11》」。神さまは私たちが新しい心で従う時、祝福し、主が私たちを通して働いてくださいます。
神さまが門を開かれれば、閉める者はなく、神さまが閉じれば、開くことのできる者はいません。全能の神さまは、へりくだって神さまのみことばに従う決心したヤコブを祝福してくださったように、神さまの御前でへりくだり、みことばに従う決心をする人を祝福して、聖霊さまと共に勝利する者に変えてくださるのです。
お祈り:私たちと共にいてくださる天の父なる神さま、感謝します。立ってベテルへ上ろうと言ったヤコブの告白が、私たちの家族の告白になるようにしてください。いつも敬慶に生きる私と家族となれるようにしてください。いつも喜び、絶えず祈り、全てのことに感謝する者にしてください。主イエス・キリストの御名によってお祈りします。アーメン
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