6月12日 ノアの信仰

信仰によって、ノアはまだ見ていない事柄について神から警告を受けたときに、恐れかしこんで家族の救いのために箱舟を造り、その信仰によって世を罪ありとし、信仰による義を受け継ぐ者となりました。《ヘブル人への手紙 十一・7》

きょうのみことばは、神さまがご覧になったノアの信仰です。

ノアは、「まだ見ていない事柄について神から警告を受けたときに」、そのみことばを信じました。神さまはノアを「あなたはわたしの目に義です」とお認めになったただ一人の人でした。ノアが生きていた時代、人々は、大洪水が起きて自分たちが裁かれ、死ぬことになるなどとは夢にも思いませんでした。なぜならノアの時代には、まだ空から雨が降ったことがなく、地から霧が立ち上って地を潤していたからです。土地は肥えていて、人々はそこから食べ物を得ていました。全世界が洪水で滅ぼされるということは、今まで見たこともなく、想像すらもできず、人々の理解を遥かに超えていた出来事でした。

ノアは神さまから、「洪水によって全世界を裁く」と聞いた後、120年かけて箱舟を造りました。1日や2日、1年や10年ではなく、120年もの年月をかけて箱舟を造ったのです。その間ノアは、周囲の人々からひどく馬鹿にされたことでしょう。あざ笑われたことでしょう。人々はノアに言いました。「ノアよ、お前は見たことも、聞いたこともないことをする。こんな山の上に船を造って、気でも変になったんじゃあないか。」ノアに向かい悪口を言い、箱舟を造る邪魔もしました。けれどもノアは、馬鹿にされても、あざ笑われても、迫害を受けても、主と、主のみことばを堅く信じ、120年の間、箱舟を造り続けました。完成すると、家族と動物を乗せました。その後40日40夜、雨が降り続け、箱舟の中にいた「生き物」はみな救われたのです。

見たこともないこと、経験したこともないことを信じ、主のみことばにそのまま従う。これがノアの信仰です。今、私たちも、この信仰を持たなければなりません。もうすぐ世界は神さまによって裁かれます。聖書は警告しています。「しかし、主の日は盗人のようにやって来ます。その日、天は大きな響きを立てて消え去り、天の万象は焼けて崩れ去り、地と地にある働きはなくなってしまいます。《Ⅱペテロ 三・10》」 この警告は私たちが「見たこともない警告、経験したこともない警告」です。「天から火が降って来て、世界は裁かれる」と言っても、人々は理解できません。考えも及ばないことです。それどころか、あざ笑います。けれども、このことは必ず起こります。私たちはこのことが起こることをはっきりと知って、イエス・キリストが救ってくださることを信じ、受け入れなければなりません。

この警告を無視してはいけません。この世の生き方に調子を合わせる人は、ノアの時代の人々が裁かれたように、裁かれます。ノアが信じ、従い、救われたように、「信じ、従う人」だけが主によって救われます。神の裁きの日が近づいています。今は眠りから覚める時です。この世と調子を合わせる生き方を捨て、主を熱心に求める時です。熱心になって悔い改める時です。主に従う時です。主は、ご自身を信じて、従う人を喜んでくださいます。救ってくださいます。恵みの道へと導いてくださいます。教会に通っているから、救われるのではありません。教会に出入りしているから、神さまを喜ばすのではありません。主に立ち帰りましょう。主と主のみことばに、素直に従いましょう。

お祈り:私と家族の主であられる天のお父さま、感謝します。私と家族がノアの信仰から学び、主の再臨の時を考え、堅く信仰に立てるように支えてください。ノアのように従えるようにしてください。ノアのように忍耐するようにしてください。私と家族に力と希望を与えてください。主イエス・キリストの御名によってお祈りします。アーメン

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