11月8日 小さなことから始めましょう

ここに、大麦のパン五つと、魚二匹を持っている少年がいます。《ヨハネの福音書 六・9》

私たちが成功的に人生を生きていくためには、肯定的な考えがどうしても必要です。私たちは大きな夢を持っていながらも、現実性がないとか、可能性がないとか言って、すぐ諦めてしまいます。また、ある人は、いきなり借金をしてでも、強引に始めようとします。これもまた、神さまの方法ではありません。イエスさまは、私たちに大きな夢を持ち、そして現実には、小さなことから始めなさいとおっしゃいます。

ある日のことです。イエスさまは、みことばを聞くために集まって来た群衆をご覧になり、弟子のピリポに向かって「どこからパンを買って来て、この人たちに食べさせようか《ヨハネ 六・5》」と、問いかけられました。ピリポは、すぐに計算して答えました。「一人ひとりが少しずつ取るにしても、二百デナリのパンでは足りません。《同 六・7》」ピリポは、この人々にパンを食べさせようという気持ちは明確に持っていました。大きな夢を持ちました。実際に人々に食べさせるため、大きなことを始めようとしました。ピリポの計算によりますと、200デナリ(約200万円)のお金が必要でした。そのお金を出す人がいたとしても、そんなに多くのパンをそこで買うことはできません。ですから、結果的には食べさせることが出来ないという結論を出したのです。

ところが、もう一人の弟子であるアンデレの答えは、基本的にはピリポとほとんど同じでした。「ここに、大麦のパン五つと、魚二匹を持っている少年がいます。でも、こんなに大勢の人々では、それが何になるでしょう。《同 六・9》」けれども、アンデレは行動しました。その少年が持っていたお弁当、パン五つと魚二匹をイエスさまのみもとに持って来たのです。アンデレも「無理でしょう」と考えましたが、結論を自分では出しませんでした。「こんなに大勢の人々では、それが何になるでしょう」と思いましたが、天地の創り主である主イエスさまに、小さなお弁当を差し出したのです。イエスさまは、それを受け取って、大きな奇跡を行なってくださいました。

このように、成功的な生活を送る人は、夢を大きく描き、着実に一歩一歩、歩むのです。つまり、自分が今持っているものから始めるのです。これがアンデレの信仰です。アンデレはピリポのように200デナリのパンで始めないで、大麦のパン五つと小さい魚二匹で始めました。小さなことから実践する生きた信仰を持っていました。

ですから、主イエスさまのために大きなことをしたいと考える兄弟姉妹たちよ。夢を大きく持つべきです。けれども、必ず今持っている小さい物から始めましょう。着実に歩むのです。私たちには、今、聖書が与えられています。日々、みことばを読み、学びましょう。また、与えられている自分の肉体があります。今、与えられている友人関係があります。人間関係があります。これらが、いわば私たちの大麦のバン五つと小さな魚二匹なのです。私たちがこれらをイエスさまに差し出し、お任せするなら、これらを通してイエスさまが奇跡を行ってくださり、豊かに祝福してくださるのです。

お祈り:私たちの王であられ、愛と正義をもって私たちを治めてくださる天のお父さま、感謝します。私たちに偉大なる夢を持つことができるよう祝福してくださち、ありがとうございます。すべての始まりは小さなことからです。この小さなことから始めるとき、イエスさまが大きなことを成し遂げてくださることを悟らせてくださり、感謝します。どうか私と私の家族が小さなことに忠実な者となり、イエスさまに喜ばれる者となることが出来ますよう祝福してください。主イエス・キリストの御名によってお祈りします。アーメン

11月7日へ   11月9日へ   11月の目次へ    毎朝のマナの目次へ

コメント