8月26日 とこしえの契約

主は、御民のために贖いを送り、ご自分の契約をとこしえに定められた。《詩篇 百十一・9》

主の民は、契約そのものを喜ぶ。神が契約を結んでくださったことは、尽きることのない慰めを、主の民に与えてくださる源である。聖霊が、その慰めをお与えになる。聖霊は、主の民を宴会場の大広間に常に導き、主の愛の旗印を常に翻しておられるからである。

主の民は、「世界の基が据えられる前から、この方にあって私たちを選び、御前に聖なる、傷のない者にしようとされた《エペソ 一・4》」ことを思って喜ぶのである。即ち、明けの明星がその軌道に置かれる前、惑星がその軌道を回り始める前、既に聖徒たちの権利がキリスト・イエスの内で保証されたことを思い起こし、主を喜ぶのである。

神はまた、ダビデに対して変わることのない愛の契約を結んでくださった。この「ダビデ契約」を黙想することにより、主の民は契約の確実なことを思い起こし、格別に喜ぶのである。神は、この契約を一方的に結んでくださった。この契約は、メシアであるナザレのイエスによってことごとく成就する。主の民は、この契約にいささかの手落ちもないことを知り、楽しむのである。

神は、イスラエルの民と4つの無条件契約を結んでおられる。これらの契約は、時代を超えても変わることがない。このことを考える時、主の民の心は喜びに溢れる。即ち、今の世の有限な時も永遠の時も、生も死も、これらの契約を破棄することは出来ない。即ち、神の契約は不変であり、今の世ばかりでなく、次に来る世においても、いつまでも続く盤石な契約である。これを思う時、心は喜びに溢れる。

主の民はまた、これらの契約がことごとく成就する「披露宴」を喜ぶ。これらの契約の中に、主の民に約束された全てのものが備えられているのを見る。

また、今のこの時代では、神は主の民のものとなる。キリストは、主の民の友となる。聖霊は、主の民の助け主となる。大地は、主の民の寄留地となる。天の御国は、主の民の故郷となる。

主を信頼する民には、族長たちと結ばれた契約により、永遠の権利が与えられている。また、この契約により、永遠の相続財産が蓄えられ、保証されているのである。主を信頼する民は、聖書の中に宝を見い出した時、目を輝かせた。何ということだろうか。彼らは、自分たちと同じイスラエル人として、アブラハムの子孫、ダビデの子孫として生まれて下さった、聖なる神の御子によって結ばれた契約を喜んだ。その契約の中で、自分たちに与えられている相続財産を発見して、非常に喜んだのである。

更にまた、神の民は、これらの契約が恵みに満ちていることを思い、喜ぶのである。律法は、人間が罪深い者であることを指し示すと同時に、律法を完全に満たしたお方を指し示すのである。今、キリストの功績(いさおし)のゆえに、律法は無効にされたことを見る。これらの契約は、ことごとく御父と御子の愛が基礎となり、条件となり、特徴となり、砦となり、土台となり、頂上となっているために、永久に堅固であることを知る。

これらの契約には、富が豊かに隠されている。また、日々の糧が豊かに蓄えられている。また、永遠のいのちの泉があり、救われるために必要な知識が豊かに蓄えられている。更には、次に来る世において、平和の君が統治することを宣言しており、喜びに溢れる地で過ごす約束に溢れている。

注:「神がイスラエルと結んだ4つの無条件契約」とは、アブラハム契約、土地の契約、ダビデ契約、新しい契約である。アブラハム契約の中で主は、イスラエルに「土地の約束」、「子孫の約束」、「祝福の約束」をお与えになった。「土地の約束」を成就するため「土地の契約」を結び、「子孫の約束」を成就するため「ダビデ契約」を結び、「祝福の約束」を成就するため「新しい契約」を結ばれた。使徒パウロは、《エペソ 二・12》で異邦人信者を指し、次のように言っている。「そのころは、キリストから遠く離れ、イスラエルの民から除外され、約束の契約については他国人で、この世にあって望みもなく、神もない者たちでした。」この中の「約束の契約」とは複数形であり、上記の4つの無条件契約のことを言っている。

8月25日へ  8月27日へ   8月の目次へ  「きょうのみことば」へ

コメント